子どものワクチン

小児のコロナ急性脳炎を徹底解説!自治医の3人は事実なのか

コロナで急性脳症が増えてるからワクチン打て!

生後6ヶ月からのコロナワクチン接種が現実のものとなりそうなタイミンで、手を洗うTaka先生は急性脳症について警告されています。

ただ、気になるのは「全国にはもっといるはず」と言っておきながら一切のデータを示されていません。

小さな子を持つ保護者にとっては具体的な数字だと思いますので、私が公的な資料を調べてまとめたものを動画と記事にしました。

「コロナ陽性で急性脳症」は
「コロナによる急性脳炎」ではない

まず最初に、急性脳症と急性脳炎の違いについて説明します。コロナではこの違いがとても重要です。(徳島医師会HPより

ざっくり説明すると
■急性「脳症」は炎症所見なし、原因不明
■急性「脳炎」は炎症所見あり、原因特定

とうことなので、高熱が出た、けいれんしてる、などの症状だけでは急性脳症か急性脳炎かを特定することはできないそうです。

ニュースでは「コロナ陽性者が急性脳症になった」とあります。

違いがわからずにこの記事を読めば「コロナウイルスが脳に入って救急搬送された子が13人もいる」と勘違いしてしまうかもですが、この時点では、急性脳症の症状が出ているだけで、炎症部位や原因は特定されていません

ですから、コロナ陽性というだけでは、急性脳症の原因がコロナウイルスによるものかどうかはわからないのです。「急性脳炎の原因がコロナである」と言えるのは、炎症所見がみられ、かつコロナウイルスが検出されることを言うのだと思います。

 

栃木県は13人じゃなかった

Taka先生はじめコビナビの医師たちは「急性脳症が増えてるはず」というにも関わらずなぜかデータを出していません。ツイッターでは「厚労省にあるらしい、相当な量みたいだけど」と変にマウント取られましたがそれっきりなのです。私は気になったので実際に厚労省に電話しましたが、なんと「急性脳炎に関する資料は一切ない」といわれてしまい・・・デつまり何も調べないで想像だけでそんな発言をしたようなのです。いろいろ検索した結果、国立感染研究所(感染研)のきちんとした資料が毎週更新されていたのでそちらを紹介します。

今からお伝えするのは国立感染研究所のデータに基づくものなのでデマではありません。毎週、都道府県別に感染症ごとの統計を出しており、最新のものは35週(8月29日ー9月4日まで)です。


※画像クリックすると該当ページに飛びます。

 

下記は急性脳炎をスクショしたものですが、栃木県は年内の累計数3人。しかもこれは急性脳炎としてカウントされているだけで、コロナが原因なのかヘルペスウイルスなど他の原因なのか、あるいは原因不明なのかなど詳細はわかりません。

仮にこの3人がすべてコロナを原因とする急性脳炎だとしても、ニュース報道の「コロナ陽性の急性脳症13人」の数字とは乖離していることがわかります。

コロナが流行してから急性脳炎は増えたのか?

子どものワクチン接種を煽るために「コロナで急性脳炎が増えてる!」と言いたいのかもしれませんが、国立感染研究所のデータを片っ端から調べた結果、むしろ減っていました。

下記のグラフは国立感染研究所の速報データを2015年までさかのぼって私がグラフ化したものです。

■2021年までの年間における急性脳炎報告数の比較グラフ

 

■各年の第35週(1~8月)における急性脳炎報告数の比較グラフ
いやいやいや、肝心なのはオミクロンが流行した今年のデータでしょ?今年のデータなしに急性脳炎は語れないよ!という声にお答えして、2022年も含めた各年の第35週までのデータでも比較しました。

いかがでしょうか?コロナ流行している今よりも2019年のほうが圧倒的に多く約3倍です。2019年に小児科医が「急性脳炎がヤバい!」などと言っていたのでしょうか?

接種推奨の根拠にするならデータを示すべき

リサーチしてグラフを作るまでに7時間を要しましたが、本来これは急性脳症でワクチン接種を推奨する側がやるべきことではないでしょうか?私は保護者がきちんと判断できるようなまともなデータを示すべきだと反論しましたが、タカ先生のフォロワーはコロナ陽性者が増えているグラフしか出さなかったのです。

 

コロナが原因の急性脳炎は確かに増えていた

以上より急性脳炎の全体数としては、オミクロンだからといって特別増えたわけではなく、むしろコロナ前よりも減っていることがわかりました。ですが、急性脳炎の実際の原因がコロナウイルスである症例は確かに増えています。

国立感染研究所に直接問い合わせしましたが、今年の1月1日~6月7日において、コロナ原因の急性脳炎は8例(暫定)で、死亡はゼロ。6月8日以降~8月28日は私が資料を目視で数えました。※資料URLはこちら


こういう資料が1週間分ずつあり1つ1つチェックして合計しました。

 

結果をまとめると
2020年・・・0例
2021年・・・1例(急性脳炎全数の0.3%)
2022年8月・・・17例(急性脳炎全数の7.1%)

です。

年齢分布としては

●6月7日までの8例(感染研より直接回答)
年齢中央値:4.5歳、範囲011

●6月8日~8月28日までの9例(私が目視で計測)
1歳、2歳(4人)、6歳、8歳(2人)、10代
※10代の年齢がわからないので中央値が出せません

確かに去年に比べると増えてます。やはりオミクロン株流行が原因になっているでしょう。「病理学的検査では脳生検, あるいは剖検により提出された脳実質から組織標本を作製し, 通常のヘマトキシリン・エオジン染色による形態観察を基本とする」(感染研HP)とあるので、これはやはりコロナ起因の急性脳炎症例と思います。

半分以上は原因不明

以上より、確かにコロナが直接原因となる急性脳炎は今年に入って増えています。ですが、それだけで「コロナ」のみが急性脳炎の主たる要因であるとは言えないし、最も恐れるべきはコロナウイルスだ、とも言えません。

2007年~2018年の急性脳炎の原因別グラフでは、0-4歳児で原因不明が半分以上、5ー14歳で4割が原因不明。急性脳炎は全例報告義務があります。そしてきっちり検査もされています。それでもなお急性脳炎の原因特定は難しいのです。

そうなると、胡散臭いPCR検査でコロナ陽性だからといって、それが急性脳炎の直接的な原因になるかはまた別の話なのです。実際、栃木の自治医大で13人と報道しておきながら、栃木県全体での報告が3人だったことを考えると、PCRでコロナ陽性だからといって必ずしもコロナが原因の急性脳炎とはいえないのです。

 

ワクチン接種してもコロナ感染する
→打っても急性脳炎のリスクはある

悲しいことに現在のコロナワクチンには感染予防効果はありません。実際はワクチン接種者の方が感染しています((厚労省資料より)。ということは、コロナワクチンを接種したところでコロナに感染するわけです。そしてコロナに感染したら急性脳炎のリスクもあるわけです。コロナワクチンを接種したら急性脳炎が減った、というデータはありません

もっといえば、ニュースに登場した自治医大の村松先生でさえ「新型コロナのワクチン接種で急性脳症による重症化を防ぐ効果が期待できる」と言ってるだけで「ワクチンでコロナ感染も急性脳炎も防げます」と言ってないのです。「~であると期待できます」というのは、主語がなく一切の責任を回避できてしまうのです。

もし急性脳炎になるのが不安で、あなたの子どもにコロナワクチンを打ったとして。その子が接種後にコロナに感染したり、万が一ワクチン副反応で苦しむことになっても村松先生は一切責任を取りません。もちろん接種推奨を呼びかけているTaka先生もです。「期待できるとは言ったが、打てとは言ってない」「検討してくださいとは言ったが打てとは言ってない」といくらでも逃げられますし、接種医でもない限り、責任追及はかなり難しいでしょう

 

コロナワクチンの有害事象に「急性脳炎」がある

実は、ファイザーが隠そうとしていた有害事象一覧(公的資料)には「急性脳炎」があるのです。

 

「急性脳炎になりたくないならコロナワクチン接種して」と言われてるのに、実はそのワクチンで急性脳炎になる可能性があるなんて・・・実はコロナワクチンに限りませんが、急性脳症の原因としてはワクチンもあるのです。これは陰謀論でもなんでもなく、小児科学会の資料でもそう書かれています。

※画像クリックすると該当ページに飛びます。

急性脳炎は怖いからこそ冷静に

私は急性脳炎・急性脳症は大変怖いと思っています。子どもを持つ親御さんなら誰しも絶対になりたくない病気の1つでしょう。だからこそ「コロナで急性脳症が増えている!コロナがこんなに多いならきっとコロナ急性脳症も多いはずだ!ワクチンを打って下さい」と声高に言われると「怖い怖い怖い!ワクチン打ったらそれでいいのよね」となる気持ちもわかります。しかし一旦冷静になってほしいのです。

急性脳症は発生率がそもそも低いです。年間で1000人とも言われてますが、昨年2021年は334人。全人口を1億2000万人とすると0.00027%急性脳炎はすべて報告義務があるのですが、それは症例数が少ないからこそできる、それほど珍しい病気だとも言えます。

では次に0-9歳の小児で考えてみましょう。0-9歳は全部で924万人います。このうち334人が急性脳症になったとしたらどうでしょうか?(実際には334人に大人も含まれますが、全て小児として計算)

 

さらに0-9歳のコロナ感染者のうち、一体どのぐらいの割合でコロナ急性脳炎になるのでしょうか?

小さな子はコロナ以外にも、急性脳症以外にも、手足口病にヘルパンギーナにRSウイルスにロタにとたくさんの病気があります。コロナだけやたらと気にして、さらには1%にも満たない確率で起こる急性脳症があたかも全国でたくさん起きているかのような、誤解したままで、国内治験を経ていないコロナワクチンを打っていいのでしょうか?

日本の小児のコロナワクチンの接種率は2割ほど。8割の親御さんは我が子に打たせていない計算になります。急性脳症が怖いとしても、コロナワクチンを打ったところで防げませんし、むしろワクチン由来の脳症のリスクが上がる可能性もあります。わたしの個人的感想としては、いろいろな情報を取り入れつつ、慎重に判断すべき事項かと思います。

 

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