コロナ薬の害

【モルヌピラビル】ついに転帰死亡100人超え

売上高ぶっちぎり1位、その影で

ニュースで華々しく報道されていました。コロナ治療薬がガンガン売れてて、薬市場全体の売上すらも押し上げたと。そしてコロナ軽症向けの飲み薬ラゲブリオ(モルヌピラビル)はぶっちぎりの1位でした。

2022年の10-12月の売上高

1位 コロナ薬ラゲブリオ(モルヌピラビル)479億円
2位 抗がん剤オプジーボ 413億円
3位 コロナ薬ベクルリー(レムデシビル)401億円

製薬業界にとっては1位と3位のコロナ治療薬はさしずめスター的な薬かもしれません。

ですがこの1位のラゲブリオ、副作用疑い報告ですでに重篤者522人(2月25日時点)、転帰死亡106人も出しているのです。

 

重篤者の「5人に1人が死亡」の衝撃

PMDAのラゲブリオ副作用疑い報告は、症例がズラーッと列記してあるだけなので、私が目視で数えて重篤者の内訳をグラフにしました。

報告されている重篤者は522人、そのうち106人が転帰死亡。全体の2割が亡くなっているのです。

他のコロナ薬と比べても多い重篤者数

ラゲブリオの副作用疑い報告は2月24日時点で重篤者522人となっています。集計期間は2021年12月~2022年9月までの約10ヶ月。一方で売上高3位のベクルリー(レムデシビル)も重篤者は500人以上います。

これも多いのですが、ベクルリーはコロナの重症者向けなのでどうしても重篤者は多くなりやすく、さらに集計期間は2020年5月からのおよそ2年4ヶ月、ラゲブリオより18ヶ月も多い期間で集計しています。

またコロナ軽症~中等症向けの薬「パキロビッド」で重篤者が125人なので、これと比べてもラゲブリオは約4倍も多いことになります。処方された人数や患者さんの状態、ワクチンの有無などもあるので単純比較はできませんが、重篤者の数字だけでみるとラゲブリオがだいぶ多い印象です。



最も多い重篤症例はコロナ

ラゲブリオはコロナ感染した人を治療するための薬です。当然、ラゲブリオを処方する側もされる側も「コロナを治す」ことを期待しているはず。ところがこのラゲブリオ、重篤者のうち最も多い症状はなんと「COVID19」。つまりコロナ感染を治すために飲んだ薬でコロナが悪化し重篤化しているのです

なんだか本末転倒ですよね。しかし、PMDAの集計表を見ると、重篤者のうち55人がCOVID-19に、10人がCOVID-19肺炎となっているのがわかります。

最近「ラゲブリオを飲んだ患者から変異株を検出」という記事が学術雑誌サイエンスから出ていました(翻訳したものはこちら)。素人考えですが、ラゲブリオを飲んだあとにコロナが悪化するのは、変異株が生じているからなのかと勘ぐってしまいます。そうでないことを願うばかりです。

ゾコーバの流産は報道、ラゲブリオの流産はスルー

ラゲブリオについては、このブログでも何度か取り上げてきました(関連記事はこちら)特例承認の審議会で「これは薬とはいえない」と言われるほど有効性に疑問符がつき、承認に反対する先生がいたりと曰く付きの薬剤なのです。さらに今年になってラゲブリオ承認国で「飲んだ患者から変異株が検出されている」という奇怪な報告も

しかし日本のマスコミは、ラゲブリオの売上高がすごい!のニュースは報道するのに、安全性に関する報道は一切しません。どのコロナ治療薬も安全性について報道しないのならまだわかります。ですがゾコーバのネガティブ情報は積極的に報道されるのです。ついこないだもゾコーバ処方後に流産したことがニュースになっていました。

ニュースとして重要なのはよくわかります。なぜなら、ゾコーバもラゲブリオも、妊婦と妊娠してるかもしれない女性には絶対に投与してはいけないからです。

ところが、このような重大ニュースを、ゾコーバは発生後すぐ報道するのに、ラゲブリオはなにも報道しません。実はラゲブリオ服用後の流産発生はPMDAにも報告があがっています。時期的には2022年1-3月の間に報告されていますが、このとき大手マスコミは全く報道していません。

実はコロナワクチンより死者数が多い?

コロナワクチンの場合、副反応疑いで亡くなった方は2000人ほどです(2月現在)。うち1回以上接種した人数は1億人を超えました。では、ラゲブリオの場合はどうでしょうか。

ラゲブリオの処方全体数は9月まででおよそ68.5万人と推定されます。(計算方法は文末に記載)

68.5万人で転帰死亡→106人なら
685万人で転帰死亡→1060人
6850万人で転帰死亡→10600人

となります(あくまで計算上の話)。

ラゲブリオを1億人に投与したとすると死亡は約15474人
コロナワクチンを1億人に接種して死亡は2000人。

つまりラゲブリオ死亡はコロナワクチンのおよそ7.7倍にもなります。

もちろん現実は単純計算どおりにいかないし、ワクチンは接種回数が増えると死亡率も上がると思われるので差は縮むとは思います。また健康人に接種するワクチンと病人に処方する薬剤とを単純比較するのは無理があるので、あくまでも「数値上のめやす」と思って下さい。それでも、抗がん剤でもない重症者向けでもない薬ですでに106人が転帰死亡というのは、看過できるものではないと私は思っています。

いまだにラゲブリオの副作用ニュースはほとんど出ることなく、何も知らされてない方がラゲブリオを服用している現実があります。どうかどんな薬剤であるのかをしっかり調べた上で慎重にご検討ください。

※ラゲブリオの処方数、算定のしかた

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詳しくはコチラ

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