コロナの軽症者用向けのモルヌピラビル(販売名:ラゲブリオ)という赤いカプセルの飲み薬ですが、承認されて半年以上がたち、PMDA(医薬品関連の公的機関)にも重篤な副作用が掲載されるようになりました。今回はそのPMDAに掲載された副作用疑いの「死亡」が、30人どころではなかったのでシェアします。
ラゲブリオの「副作用報告」は2つある
コロナワクチンの副作用報告は厚労省の分科会資料に集約されていますが、ラゲブリオの場合は、製薬会社とPMDAの2つがあります。下記の議員さんが言及してるのは製薬会社の方。
経口コロナ薬
モルヌピラビル(ラゲブリオ)の危険性:⚠️2,800件の副作用
(うち343件が重篤、32人が死亡)pic.twitter.com/UOzZu2CIzM— ワクチン後遺症の被害を防ぎたい (@Novaccinekita11) August 7, 2022
動画は5月10日の話ですが、その後も副作用は更新されており6月23日付では投与人数201,710人のうち副作用全件数3584件(人数は2491例)、重篤449例、死亡31例となっています。
(資料はこちらから閲覧できます※医療従事者のみがみれることになっています。)下記はその資料の一部ですが、ご覧のとおり集計のみとなっており、何歳の人がどんな副作用になって、その結果どうなったのかという1例ずつの詳細がわかりません。
一方でPMDAの副作用報告は、製薬会社の報告のうち「重篤」だけを転載したものですが、1人ずつの症例もくわしく記載されています。
症例ごとに見れるのはありがたいのですが、PMDAに副作用が掲載されるタイミングはかなり遅いです。2022年6月時点で製薬会社の方では重篤449件報告がありましたが、PMDAはこの記事を書いている8月末時点でまだ260件。
ですが、PMDAの副作用報告は医療従事者でなくても閲覧でき、質問もできて正確な情報を得られるので、今回は、このPMDAの260例において、ラゲブリオを飲んだその後、どうなったか(転帰)を紹介します。
ラゲブリオの「死亡」は2つある
まず最初に、ラゲブリオの「死亡」について、必ず理解いただきたいことがあります。それは、副作用報告には2種類の「死亡」があるということです。
1つ目の死亡:副作用=死亡 として報告された場合
例えば下記の事例。「副作用/有害事象」の欄に「死亡」と記載があれば、これは集計表では「死亡」とカウントされます。議員さんが死亡30名と言っているのもこの死亡のことです。
2つ目の死亡:副作用=死亡以外で報告されるが、結果的には死亡している
2つ目の死亡は、ちょっと複雑です。例えば下記の事例は「副作用/有害事象」の欄に「敗血症」と記載されていますが、「転帰」の欄には「死亡」と書いてあるのです。おそらく、ラゲブリオを飲んだあとに「敗血症」になり、そのまま回復することなく亡くなった、そういう事例と思われます。こういう事例は集計表では「敗血症」でカウントされ「死亡」としてはカウントされていません。
大事なことなのでもう一度いいます。ラゲブリオを飲んで結果的に「死亡」しても、医師が「敗血症」など「死亡」以外で報告した場合は、集計表では「死亡」としてカウントされないのです。
これの何が問題かというと、集計表で報告された「死亡」以外にも、もっと「死亡」した人がいるかもしれない、ということです。実際、私が目視で転帰をすべて調べていった結果、集計表の死亡数の3倍でした。
54人も転帰死亡だった
製薬会社が報告した重篤者数は全部で449人ですが、PMDAはデータ反映が遅く、まだ260人のみのデータしかありません。ですが、この260人だけでも結果は驚愕すべき数字となりました。
まずPMDAで「副作用=死亡」で報告された数をご覧ください。17人となっています。
次に「転帰」に「死亡」と記載されている人なんですが、なんと54人もいたのです。下のグラフは、私が260人の症例の「転帰」を目視で数えた結果をまとめたものです。
つまり、重篤者260人のうち、「副作用=死亡」としてカウントされた人は17人だったけど、副作用が起きてその後に死亡した「転帰=死亡」を合わせると3倍以上、54人だったのです。
因果関係はすべて不明
ラゲブリオもコロナワクチン同様に、因果関係はすべて否定されています。つまり「副作用=死亡」も「転帰=死亡」も、どちらも「死亡」ですが、ラゲブリオが原因で亡くなったかどうかはわからない。これだけのデータで「ラゲブリオを飲んだから54人が死亡したんだ」と言えるわけではありません。
ですが、この亡くなった54人は、もしかしたらラゲブリオを飲まなければ重篤な副作用もなく死ななかったかもしれない。あくまでも可能性の話ですが、そうとも言えるわけです。
重篤者をすべて調べれば死者は100人にせまる?
今回は製薬会社から報告があった重篤者449人のうちの260人でしか見ていません。およそ全体の6割です。でも、6割を調べただけでも亡くなった人は54人もいたのです。
製薬会社の報告では死亡は31名です。「転帰=死亡」がその3倍だとしたら、93名がラゲブリオを服用後に死亡しているかもしれない。あくまでも計算上の話ですが、おそらく31名でとどまらないと思います。
※追記※2022年9月までで、転帰死亡は100名を超えました。記事はこちら
時間はかかりますが、PMDAにすべての重篤症例が報告されるようになれば、この事実も明らかになります。きっとすべてを因果関係不明で処理するのでしょうけど・・・。現在進行形でこのような薬がコロナ軽症者に処方されていると思うとゾッとしますよね。
しかもこれ、ワクチン接種の有無に関係なく処方される薬です。未接種だろうと容赦なくこの薬の危険性にさらされるかもしれません。どうか、ご自身でもラゲブリオの情報を調べていただき、服薬の際は慎重に慎重を重ねてご判断いただければと思います。